岡山県高梁市備中町




西油野の渡り拍子






   小旗山八幡神社
湯野の一大イベントは何といっても秋祭りです。
今では渡り拍子などと言っていますが、現地では、今でも「楽(がく)」です。その日は、どこからともなく楽の音が聞こえてきます。
 渡り拍子
 早朝より、「渡り拍子」の名の如く村を練り歩きます。
西油野は豊松、西山と同じ鳥笠です。写真は昭和30年代の楽衣装です。
 鳥居がかり
移動中は単純な楽ですが、鳥居にかかってからが、とにかく長いのです。この部分は、神事ですので、楽も難しいのです。
獅子舞いと先払い 
 獅子も鳥居がかりには、熱が入ります。いっぽう「先払い」は筆者も好きで何回かやりました。面をつけているので、いたずらで子供を泣かせていたものでした
 
お祭りのメーンエベント「庭打ち」です

 
 お昼休み
庭打ちが終ると、楽連中は食事に入り、大人はお酒を呑み、子供は屋台に走ります。それぞれ思い思いにしばし時を過ごします。
 
御花口上です 「まったまたー下さるオンハナ〜誰それの〜誰兵衛さま〜っ!」
「つ〜づぃて下さるオンハナア・・・」

午後「新楽」 
 さあ午後の部の始まりです。午後は「新楽」です。
新楽は、お囃子もガラッと変わって少々難しいのです。
 再び喧騒
 昼休憩で一杯入って、より元気を取り戻した楽連中。ふたたび祭り独特の喧騒が始まります。
 カネ叩き
 新楽はなかなかカネが揃わないのです。まつり大好き人間の筆者も、帰郷した際は新楽のカネを叩いたものでした。
 
シャンシャンシャンギリヤ・・・・
再会の場 
 祭りは懐かしい顔との再会の場でもあります。
湯野を離れた者同志が「おー!元気じゃったんか?」

旨い酒
 「ほうほう!まあ一杯呑めや!話はその次じゃ!」   これが祭りです。
 ミニ同窓会
  「まあ!こっちー向きんさいや!写真撮ってあげるけえ!」 これも祭りです。
恋しい焚火 
 西油野の祭りは11月15日前後なのです。午後も遅くなると皆、焚火が恋しいようです
 余韻とともに・・
 こうして、短い秋の一日は、またたくまに、楽の鐘の音の余韻とともに過ぎ去っていくのです。

  あとは浴びるほどお酒を飲んで、
各自千鳥足で家路に向うのです。
帰りの途中、寄りあって飲んで
家に帰ってまた飲むのです・・・・・





昔、お年寄りが言ってました
あんげぇーなんが まつり客!